特別インタビュー

特別
インタビュー

デンマークを本拠地とする海洋機器メーカー、スヴァネホイは2019年、神戸市に日本法人を設立し、関西進出を果たした企業です。
スヴァネホイジャパン合同会社の合田博英代表に進出の背景やその後の効果などについてお話を伺いました。

合田 博英

関西進出の効果は絶大

Interview with

合田 博英 代表

スヴァネホイジャパン

Q: 事業内容や技術的な強みなど御社について紹介してください。

デンマークに本拠地を構える海洋機器メーカーです。競争の激しい業界を勝ち残ってきた老舗であることが強みです。とりわけ、LPGやLNGは液化されて日本に運ばれます。これらの燃料に適したポンプを製造販売しています。最近ではカーボンニュートラルで、海上輸送の燃料も重油からガスやアンモニアに変わってきました。当社はそれらのガスに対して最適なソリューションを有しています。

Q: ビジネスパートナーを探す上で、関西にはどのようなメリットがありましたか。

東日本との比較では、西日本には当社の顧客基盤の主体となる造船所がたくさんあります。直接的な顧客、あるいは潜在的な顧客が多数西日本にあることが決め手になりました。日本法人設立以前から取引があったお客様はすべて西日本でした。

Q: 西日本の候補地の中で神戸に決めたのはどうしてですか。

神戸には、新幹線や飛行機、フェリーもあります。移動手段が多岐にわたり、その利便性が極めて高いことが一番大きいと思います。

Q: 関西進出から約5年になります。実際に拠点を設けたことによる効果は。

効果は絶大です。日本国内、しかも最適地に拠点を持ったことで、お客様との直接の接点が増えました。当社ではデンマークの工場で製品をすべて作り、海上輸送で日本に運搬し、お客様の工場に届けます。現場では製品の設置作業が必ず起こりますから、神戸に拠点を持つことで、きめ細かなサービスができるようになったことが一番大きいと思います。

Q: 関西での暮らしやライフスタイルの面で良かったことは。

非常に暮らしやすいと思います。行政も民間も神戸・元町・三宮エリアに集積し、極端なことを言うとすべて徒歩圏にあります。さらに、会計事務所や法律事務所など契約面でのサポート事業者が多いことも便利です。

Q: 関西では、2025年大阪・関西万博の開催を機にカーボンニュートラルなどの先進的な技術が注目されています。万博開催によるビジネス面での期待は。

当社は欧州のメーカーであり、デンマークの親会社は1年前に米国企業に買収されましたので、欧米とのつながりがあります。当社の関連会社やグループ会社が万博を機に来訪することで、何らかの事業展開は見込めるでしょう。日本市場を極めて大事に見ていますから、首脳陣が来て合弁事業や企業買収を検討する可能性はあると思います。

Q: これから関西でビジネス展開や販路開拓を考えている海外企業に向けてメッセージをお願いします。

日本は、ヒト・モノ・カネというビジネスの必須事項から見て、極めて好条件、魅力的な市場です。関西に出向く機会があれば、それを肌で感じていただくことは有意義だと思います。