11 伊吹山地
石灰岩地と雪がもたらす 「草地」と「雪解け水」、それらを活かした暮らしと文化

©一般社団法人びわ湖の素DMO
地域の特徴
自然エリア11の特徴的な自然環境の一つが「石灰岩地の草原環境」です。冬季、日本海側の寒冷な季節風と積雪および石灰岩地の特殊な自然環境で成立した自然草原に、一部の範囲で採草等の人為的な影響が加わることで、特徴的で貴重な植物群落が形成されています。また、草原に生育する植物には薬用植物も含まれており、古来より産業として利用されてきました。特に伊吹山は「もぐさ」の産地として有名です。
もう一つの特徴が、「雪解け水を利用した暮らしと文化」です。東草野地区は西日本屈指の豪雪地であり、冬季の積雪深は集落内でも約3メートルにもなります。この豪雪により生まれる豊富な雪解け水を利用した暮らしと文化が成立しており、冬季の副業に利用する水利用施設も整備されています。
本モデルコースでは、この2つの特徴的な自然と、人間活動の関わりから生まれた暮らしと文化を見ることができます。
訪問先の位置とモデルプラン

みどころ
伊吹山山頂植物群落
©一般社団法人びわ湖の素DMO
国の天然記念物に指定された場所を見に行こう
/滋賀県米原市
伊吹山は冬季、日本海からくる寒冷な季節風が強く、山頂部は積雪量が多くなりますが、この地域の石灰岩には塊状の亀裂が多く、透水性が高いため表土は乾燥します。このような地質的・気候的条件により、山頂部では樹木の生育が抑えられ、日本では数少ない山地草原が発達しています。
この草原が維持されてきた要因としては、自然条件とともに人間活動も重要な要素です。伊吹山はほとんどが共有地で、かつては広い範囲で採草、柴刈り等に利用されており、森林の発達は抑制され、草原として維持されてきたと考えられます。
住所:滋賀県米原市
伊吹山文化資料館
©一般社団法人びわ湖の素DMO
伊吹山の草原を活用していたかつての暮らしを知ろう
/滋賀県米原市
「伊吹山地とその山麓の自然と文化」をメインテーマに、伊吹山の自然に関する化石・草木・発掘で明らかになった考古資料、そして山麓に暮らした人々の生活用具・生産用具などが展示されています。
かつて、伊吹山全体を里山として利用し、薬草の採草だけでなく、田畑の肥料や家畜の飼料としての採草も行われていました。また、薪炭林、茅場、ソバ畑、放牧場としても利用されていました。昭和30年代までの農業や家内制手工業等の一次産業の様子についても解説していただけます。
電話:0749-58-2052
住所:滋賀県米原市春照77
サイト:http//www.za.ztv.ne.jp/mt.ibuki-m/
メール:mt.ibuki-m@zb.ztv.ne.jp
Instagram:@mt.ibuk_1377
東草野の山村景観
©伊吹山文化資料館
豪雪地ならではの生活や生業によって形成された文化的景観を堪能しよう
/滋賀県米原市
伊吹山地の西麓を南北に流れる姉川上流の谷部に形成された山村で、南から吉槻、甲賀、曲谷、甲津原の4つの集落が点在しています。集落景観の特徴としては、西日本屈指の豪雪地にあることから、民家は「カイダレ」と呼ばれる長い庇(ひさし)を備えており、積雪時は軒下を作業場として利用していました。
また、集落内に張り巡らされた水路と水利用施設があります。伊吹山地の雪解け水が水路を流れ、堰板で堰き止めた「カワト」と呼ばれる洗い場、各家の敷地内に水路を引き込んで貯水する「イケ」などが設けられ、飲料水や防火用水、麻生産、木の実のあく抜きなど生活文化と結びついた利用をされていました。
電話:0749-53-5140(米原市シティセールス課)
住所:滋賀県米原市甲津原
サイト:https://www.city.maibara.lg.jp/soshiki/kyoiku/rekishi/shokai/higashikusano/2844.html
ヨモギの万能薬づくり体験
©山の薬膳ごはん よもぎ
ヨモギの自生地を見学とヨモギ摘みを体験しよう
/滋賀県米原市
伊吹山は「モグサ」の山地として有名ですが、70~80年前までは、甲津原でもモグサの材料としてヨモギが摘まれていました。甲津原の里山に自生するヨモギを使ってオイルを作ります。オイルは、擦り傷、切り傷、やけど、ひび割れや乾燥肌、虫刺され等の患部に塗りつけて使います。
ヨモギは体をあたため、止血、浄血作用や造血作用があります。また、もぐさや薬草、入浴剤として活用されるほか、お茶にする等栄養価の高い食材としても万能です。ヨモギオイルづくりはヨモギを乾燥させずにフレッシュのまま使うため、ヨモギが生育する5-8月が適期です。植物を乾燥させた材料を使うバームや野草茶、ハーブソルト等は適期を問わずに作ることができます。
住所:滋賀県米原市
保全に関わっている団体
本地域では、年間を通じて様々なイベントが行われています。下記連絡先を紹介します。見学とともにイベントにも参加しましょう
伊吹山文化資料館
©伊吹山文化資料館
伊吹山地とその山麓の自然と文化」をテーマに歴史文化と自然に関する展示を行っている廃校を利用した市民による手作りの温かみのある資料館です。講座や体験教室を開催し、伊吹山を訪れる人々への情報発信の場、出会いと交流の場になっています。
電話:0749-58-2052
住所:賀県米原市春照77
サイト:http//www.za.ztv.ne.jp/mt.ibuki-m/
メール:mt.ibuki-m@zb.ztv.ne.jp
Instagram:@mt.ibuk_1377
東草野まちづくり懇話会
©東草野まちづくり懇話会
少子高齢化によって村が消滅する事例が相次いでいる中、村を残そうと、イベントや地元民による空き家の改修を通じて、20軒中5軒の移住者を迎え、地域力を活性化しています。
イベントは、炭盆栽作り、ネイチャー・ウッド・クラフト、山菜ピザ作り・焼き体験、そば打ち体験、山の散策ツアーなど、季節に合わせたメニューを用意しています。
ナラ、ホソ、などの木炭(5キログラム箱入り2500円、送料別)・薪(5キログラム箱入り2000円)もネットで販売しています。
電話:090-3355-7782(座長:ノリクモ)
住所:滋賀県米原市甲賀636番地(勧行寺内)
サイト:https://yamano-kenko.com/case/case01/
メール:s.norikumo@gmail.com
Facebook:norikumo01(法雲俊邑)
山の薬膳ごはん よもぎ
©山の薬膳ごはん よもぎ
伊吹山の恵みの野草や山菜、地元食材を取り入れ、無農薬の野菜や調味料を使った心と身体が喜ぶ薬膳が食べられるお店です。そのほかにも、甲津原の恵みをつかった季節の保存食や、薬草を使って作る万能薬なども販売しています。料理教室や各種ワークショップなども開催しています。
電話:0749-59-0013
住所:滋賀県米原市甲津原452
サイト:https://yomogi-gohan.com/
Facebook:yomogi.gohan
Instagram:@yamanogohan_yomogi
その他の訪問先や施設等
居醒の清水
「居醒の清水」は、日本書紀や古事記に日本武尊が傷を癒すために用いたと記されています(平成20年、環境省平成の名水百選に選定)。居醒の清水を源流とする地蔵川にはバイカモや、バイカモを産卵場所とするハリヨが生育・生息しています。周辺の民家は地蔵川の水を引き込み、食材を洗ったり、冷やすこと等に利用しています。
電話:0749-58-2227
住所:滋賀県米原市醒井666-2
甲津原交流センター漬物加工部
スタッフは甲津原で育った、または嫁いでこられた方達なので、日々の暮らしに関して話していただくこともできます。昔ながらの製法でつくられたミョウガの粕漬けが有名です。
電話:0749-59-0225
住所:滋賀県米原市甲津原1753(甲津原交流センター内)
浅井歴史民俗資料館
浅井の伝統的なくらしや道具、もの作りの技を保存、継承し展示や体験をとおして歴史や文化を学ぶことを目的とする資料館です。
さらに別館「糸姫の館」に足を踏み入れると、かつてこの地を支えた養蚕文化の世界が広がります。
電話:0749-74-0101
住所:滋賀県長浜市大依町528
メール:rekimin@city.nagahama.lg.jp
滋賀県立きゃんせの森
滋賀県の森林植生の特徴を気候区分ごとに分けて、代表的な樹木を展示林として植栽しています。
園内を散策しながら四季折々の自然を感じてもらい、楽しみながら森林や自然環境への理解を深めることができます。
電話:0749-55-8008
住所:滋賀県米原市夫馬9
米原市伊吹薬草の里文化センター
そびえ立つ伊吹山を背景に、かつて織田信長が広大な薬草園を築いたという「薬草の宝庫」の歴史を、今に伝える癒やしの拠点です。
薬草セミナーなどで学びの時間をお届けするほか、施設内には薬草湯や薬草園なども併設されており、館内にいながら実際に薬草に触れ合うことができます。
電話:0749-58-0105
住所:滋賀県米原市春照37
Facebook:joyibuki
Instagram:@joyjoy37.ibk
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