6 琵琶湖・淀川水系

琵琶湖疎水

環境区分

海域・沿岸域
淡水域
平野・丘陵地
山地域

関連府県

大阪府
京都府
滋賀県
兵庫県
和歌山県
奈良県
徳島県
三重県

地域の特徴

琵琶湖疏水は、琵琶湖の湖水を京都へ流すために明治時代に作られた水路です。水路を建設することで、水力発電による電気事業、舟運により資源を運搬する運河事業、防火用の引水や精米・紡績に水の流れを利用する水力事業など、京都の発展に大きく寄与しています。京都のまちづくりの礎となった琵琶湖疏水は、後年、生物多様性の保全にも寄与していることがわかりました。平安神宮神苑の池の水は琵琶湖疏水から引き込まれており、琵琶湖に生息する淡水魚や貝類が入り込み、琵琶湖で姿を消したイチモンジタナゴも生き延びていたのです。現在、ここで守られたイチモンジタナゴを増殖させ、滋賀県内で復活させる取り組みが進んでいます。
本エコツアーでは、琵琶湖の水が疏水の水路に取り込まれる取水口から、平安神宮までの水の流れを辿ることで、琵琶湖疏水の建設事業の歴史を学習するとともに、琵琶湖から姿を消したものの、疏水を通して平安神宮神苑で生き残っていた絶滅危惧種イチモンジタナゴの保全の取組について学習します。

地域

クローズアップ

滋賀県立琵琶湖博物館

「びわ湖」のすべてを体感し、学べるフィールド
/滋賀県大津市

びわ湖の生い立ち、人々の歴史、自然と私たちの暮らしの展示をはじめ、湖の生き物の生きた姿を見ることのできる水族展示もあわせもつ、全国的にもめずらしい総合博物館です。見るだけでなく、さわったり、においをかいでみたりして、びわ湖の自然や生き物、暮らしについて、五感で体験できる多彩な展示を楽しむことができます。
また、展示を見るだけでなく、多様な標本を手にとって観察ができる「おとなのディスカバリー」や、地域の人々による展示コーナーなどを設置しています。
その他、びわ湖を研究する学芸員や、さまざまな活動を行う地域の人々に出会う交流の場でもあります。

電話:077-568-4811
住所:滋賀県草津市下物町1091
サイト:https://www.biwahaku.jp/

琵琶湖疎水

琵琶湖疏水(大津川入口)

滋賀県と京都府を繋ぐ、水の歴史を知る
/滋賀県大津市・京都府京都市

京都の産業遺産である「琵琶湖疏水」は、大津市観音寺から京都市伏見区までの全長約20kmの「第1疏水」、全線トンネルで第1疏水の北側を平行する全長約7.4kmの「第2疏水」、京都市左京区から分岐し北白川まで至る全長約3.3kmの「疏水分線」などから構成され、今も現役で活躍している施設です。
琵琶湖疏水を活用した水力発電や水車動力は産業を大きく発展させ、舟運により人や物の行き来が盛んになるほど、京都は新たな活力を得ることになりました。昭和に入り、舟運の貨物量の減少により疏水の舟運は長期にわたり途絶えていましたが、平成30(2018)から「琵琶湖疏水通船事業」がスタートし、疏水の舟運が復活しました。

電話:077-522-3830
住所:滋賀県大津市三井寺町
サイト:https://biwakososui.city.kyoto.lg.jp/

琵琶湖疎水記念館・蹴上インクライン

琵琶湖疎水の歴史を知りながら、蹴上の船溜りと南禅寺船溜りの間の蹴上インクラインを見学しよう
/京都府京都市

疏水記念館では、琵琶湖疏水という一大プロジェクトの計画と計画を実現するために尽力した人物たちを紹介しています。琵琶湖疏水建設にまつわる人々の情熱や苦難に満ちた歴史を映像(30分)で視聴したり、学芸員による館内ガイドを受けることができます。
第1展示室では、琵琶湖疏水がどのように計画、建設されたかについて紹介しています。京都の人びとが疏水を使ってどのように街を発展させたのかを紹介する第2展示室、そして、激動の時代から現在、そして未来へと続く疏水の流れを紹介する第3展示室も見学できます。

電話:075-752-2530
住所:京都市左京区南禅寺草川町17
サイト:https://biwakososui-museum.city.kyoto.lg.jp/

平安神宮

琵琶湖の水と平安神宮神苑の池
/京都府京都市

平安神宮は平安遷都1100年を記念して、明治28年に遷都のおや神様である第50代桓武天皇をご祭神として創建され、多くの観光客が訪れる神社です。
また、神社内のため池では琵琶湖ではほとんど姿を消したイチモンジタナゴが神苑の池で生き残っていることが1980年代に市民グループの調査でわかりました。その後、2013年にはイチモンジタナゴの個体が採取できず、専門家の話によると、「池にヘドロが積もり、卵を産み付ける二枚貝が減った」という指摘を受けました。2019年に環境保全に協力的な企業がヘドロの浚渫(しゅんせつ)工事を奉納し、その年の秋に工事が完了しました。その後は二枚貝が戻ってくることを期待し、博物館で系統保存しているイチモンジタナゴを里帰りさせています。

電話:075-761-0221
住所:京都市左京区岡崎西天王町97
サイト:https://www.heianjingu.or.jp/index.html

保全に関わっている団体

本地域では、年間を通じて様々なイベントが行われています。下記連絡先を紹介します。見学とともにイベントにも参加しましょう。

琵琶湖疏水記念館

琵琶湖疏水にまつわる様々な疑問を解決できる博物館です。蹴上インクライン上を舟を載せた台車が行き来していた様子が分かるミニチュア模型のほか、蹴上・岡崎エリアのジオラマやアーカイブ映像の視聴コーナーなどもあります。

電話:075-752-2530
住所:京都市左京区南禅寺草川町17

その他の訪問先や施設等

湖北野鳥センター

長浜市湖北町今西の琵琶湖岸に立つ、野鳥観察を通して湖北の自然の豊かさや素晴らしさを学ぶことができる体験型の観察施設です。センター周辺の琵琶湖湖岸は、遠浅の湖岸が続き、ヨシなどの水生植物をはじめ、魚や鳥達の絶好の生活場所になっています。四季を通してたくさんの野鳥が飛来し、観察できます。今まで確認された野鳥は53科250種に及び、滋賀県全体で確認された種の約70%以上を見ることができます。

住所:滋賀県長浜市湖北町今西
電話:0749-79-1289

きょうと生物多様性センター

生物多様性に関する情報を正確かつ継続的に把握し、収集された知見を基に、生物多様性に係る理解促進や担い手育成、地域や企業の保全活動の支援等を行っています。生物多様性に関わる市民参加型のイベントを多く開催しています。

住所:京都市左京区下鴨半木町(京都府立植物園 植物園会館内)
電話:075-354-5275
サイト:https://www.pref.kyoto.jp/biodic/contact.html

京都府立植物園

日本で最初の公立植物園として、1924年に開園した由緒正しい植物園。24ヘクタールの広大な敷地には、約12,000種類もの植物が植えられています。

住所:​京都府京都市左京区下鴨半木町
電話:075-701-0141
サイト:https://www.pref.kyoto.jp/plant/

大阪市立自然史博物館

公立博物館「大阪市立自然史博物館」の施設は、「本館」と「花と緑と自然の情報センター」があります。「本館」には、ナウマンホール、第1~第5展示室、イベントスペース、ギャラリーなどがあり、「花と緑と自然の情報センター」は、ネイチャーホール(特別展示室)などがあります。館内でイベントを多く開催しています。

住所:大阪市東住吉区長居公園1-23
電話:06-6697-6221
サイト:https://omnh.jp/

この記事に関するお問い合わせ先

関西広域連合広域環境保全局

〒520-8577
大津市京町4丁目1番1号
滋賀県琵琶湖環境部環境政策課内
電話番号:077-522-5664

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