西脇隆俊副広域連合長「五山の送り火に、万博を想う」 (令和6年8月9日)

関西広域連合 西脇隆俊副広域連合長(京都府知事)からのメッセージ

「五山の送り火に、万博を想う」

 副広域連合長、京都府知事の西脇です。
 

 暑い夏がやってまいりましたが、京都ではもうすぐ五山の送り火があります。

 いつ頃から始まったのかは諸説あるところですが、8月16日、地元の方々が大切に管理されているそれぞれの山に「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の順で点火されていく、お盆の伝統的行事です。

 おおよそ一時間、「炎」の美しい変化を眺めながら、先祖に思いを馳せる尊い時間です。「炎」のゆらぎに歴史や文化を感じながら、精霊を送るとともに、様々な願いや思いを昇華させてくれるような気がします。

 

 さて、2025大阪・関西万博までいよいよ250日を切りました。

 「いのち輝く未来社会のデザイン」の実現に向けた万博の開催は、関西文化の魅力を国内外に発信する絶好の機会ととらえています。

 京都府では、経済界や有識者の方も含めたオール京都体制で「大阪・関西万博きょうと推進委員会」を立ち上げ、万博開催期間中、様々な取組を推進していくこととしております。

 取組の一つとして開催するのが「きょうとまるごとお茶の博覧会」。かつて豊臣秀吉が北野天満宮で貴賤、貧富の別なく、茶が好きな数寄者であれば誰でも手持道具を持参してよいと参加を呼び掛けた北野大茶会に習い、京都のお茶の文化を支える茶人や茶商、茶の生産者から、茶器や茶道具の作家や菓子の職人までが一緒になって、万博を契機に京都を訪れる人々に茶文化を発信するような取組にしていきたいと考えています。

 

 また、関西広域連合では、万博に向けた機運醸成、関西の文化力の向上、関西各地の地域活性化を図るため、「文化の力で切り拓く関西の未来社会」をテーマとして、今月から関西各地で、文化発信イベント「KANSAI(かんさい)(かん)(さい)」を開催いたします。

 関西の和太鼓や人形浄瑠璃などの伝統芸能や祭り、アート、子ども向け文化体験、関西各地への周遊イベントや万博協会と連携した万博PRなど、このイベントを通じて、多彩な関西文化を鑑賞・体験いただければ幸いです。

<KANSAI感祭HP> KANSAI感祭 (kansai-kansai.jp)

 

 1970年の大阪万博は、会場に行くことで初めて様々なことが経験できる万博でしたが、今回は万博会場だけでなく、関西一円で様々な催しが行われ、関西全体が盛り上がるような万博になるよう協力してまいります。

 

 ちなみに、近代の万博は、1851年、産業革命発祥の地である英国・ロンドンで、当時の先端技術や芸術、世界各国から集められた文物が展示されるとともに、世界各国の交流の場でもある祭典として幕を開けました。そして今、同じように胸踊る祭典で、世界平和を目的としたスポーツの祭典であるオリンピックも、フランス・パリで開催されています。

 

 万博やオリンピックは、いずれも、夢や希望に満ちた祭典です。

 この機会に、世界中の様々な辛苦が少しでもなくなり、より良い世の中となるよう、今年の五山の「炎」に祈りたいと思います。

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