平井伸治委員『「ウサギとカニ」?』(令和5年7月7日)

関西広域連合 平井伸治委員(鳥取県知事)からのメッセージ

「ウサギとカニ」?

 

  「ウサギとカメ」ではなく、「ウサギとカニ」。

 

  「因幡(いなば=鳥取県東部)の白兎(しろうさぎ)」の物語は、日本最古の書物「古事記」で「稲羽之素兎」として紹介されている皆様おなじみの鳥取県ゆかりの物語です。
  ワニ(サメのこと)をだまして淤岐(おき)ノ島からワニを並ばせ、その背を伝って海を渡り浜に行こうとした白うさぎは、だまされたと知ったワニに体中の毛をむしり取られてしまいます。砂浜で白うさぎが痛くて泣いていたところへ、大国主命(おおくにぬしのみこと)がやってきて「すぐに真水で体を洗い蒲(がま)の穂の上に寝ればよい」と治療法を教え、そのとおりにした白うさぎは白い毛が元通りになりました。白うさぎは大国主命こそ絶世の姫と評判の因幡におられる八上姫(やかみひめ)と結婚すると予言し、大国主命と八上姫はめでたく結婚しました。この物語こそ、日本最古のラブストーリーなのです。
  この神話ゆかりの「白兎(はくと)神社」・「白兎海岸」(鳥取市)には、物語そのままに小島が浮かぶ日本海の絶景が今も広がっています。実は、白兎海岸以外にも白うさぎの物語は鳥取県各地にあり、県西部の大山町へ白うさぎが隠岐島からワニの背を伝って渡ろうとしたというバージョンも伝わっています。この類の伝承はアジア、アフリカなど世界中に見られ、うさぎの代わりに鹿など他の動物も登場します。更に、県東部の八頭町には、天照大神(あまてらすおおみかみ)が白うさぎに導かれ霊石山(れいせきざん)に遷座したという伝説もあります。鳥取県は神話の昔から「白うさぎの聖地」でした。
  今年は12年に一度の「白うさぎ年」として、鳥取県では様々な催しが行われます。「うさぎの日」とされている3月3日には、当日限定で鳥取県を「兎取(とっとり)県」に改名。県職員がうさぎの格好で県庁業務に当たったほか、うさぎ愛好家、うさぎゆかりの地域関係者が「道の駅 神話の里白うさぎ」(鳥取市)に集結し盛り上がりました。
  また、6月からは「うさぎダンスプロジェクト」がスタート。7月19日から、うさぎダンス動画の募集をSNSを通じて開始します。募集に向けて県職員有志「とっとり白うさぎダンサーズ」が白兎神社にうさぎダンスを奉納。世界中から寄せられたうさぎダンス動画の優秀作品には豪華県産品等が贈られ、秋には白兎海岸でのファイナルステージでグランプリを決めます。

 

  イソップ物語では「ウサギとカメ」ですが、鳥取県は「ウサギとカニ」。
  鳥取県はカニの水揚げ量が日本一で全国の36%を占め、2位北海道の倍を超えていますが、あまりこの事実が知られていません。そこでカニの漁期の9月から6月までは「蟹取県」に改名し、観光・物産を全国にアピールしようと「蟹取県ウェルカニキャンペーン」を展開してきました。
  この「蟹取県ウェルカニキャンペーン」は今季で10回目。加えて、蟹の展示などで人気の「とっとり賀露かにっこ館」も開館20年。そこで、カニの日に当たる6月22日に「蟹取県カニバーサリー」を宣言し、キャンペーンの号砲を鳴らすこととしました。
  8月5日には、「とっとり賀露かにっこ館」開館20周年カニバーサリーのお祝いをします。紅ズワイガニや松葉ガニの漁期に合わせ、9月や11月には百貨店等で水揚げされたカニの即売会などを開催するほか、9月から2月末まで県内の宿泊施設に宿泊すると、抽選で毎月100名に鳥取の旬のカニが当たるなど、お得感一杯のスペシャルなシーズンにしていきます。

 

  白うさぎの聖地で知られ、海の幸、山の幸、里の幸あふれる「食パラダイス鳥取県」へ、ぜひ「ウサ(ちゃん)を晴らしに」お越しください。
  蟹取県へ「ウェルカニ」!

 

2023年白うさぎ年 特設サイト https://www.pref.tottori.lg.jp/284901.htm

道の駅神話の里白うさぎ http://sirousagi.com/index.html

蟹取県公式ページ https://kanitoriken.jp/

とっとり賀露かにっこ館 https://www.kanikko.jp/

 

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