吉村洋文委員「海洋プラスチックごみ削減に向けた取組み」(令和4年11月15日)

関西広域連合 吉村洋文委員(大阪府知事)からのメッセージ

「海洋プラスチックごみ削減に向けた取組み」

 

   

  大阪府知事の吉村洋文です。

 

  今回は、海洋プラスチックごみ問題に関する取組みをご紹介したいと思います。

 

  プラスチックは、社会や経済の発展により私たちの暮らしが利便性を増す中で身近に使用されてきました。使用済みプラスチックの一部は、ポイ捨てなどにより、河川等を通じて海へ流れ込んでいます。現状のペースで世界のプラスチック量が増えると、2050年には海洋プラスチックごみの量が海にいる魚の重量を上回る可能性があるとの予測もあり、海洋プラスチックごみ問題の対応については喫緊の課題です。

 

  2019年6月に大阪で開催されたG20サミットにおいては、海洋プラスチックごみ問題が議題とされ、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染ゼロをめざす「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が共有されました。
  関西広域連合でも、2019年5月に「関西プラスチックごみゼロ宣言」を行い、プラスチックごみによる海洋汚染防止への強い決意を世界に発信するとともに、「プラスチックごみ対策の先進地域・関西」を確立するため、以下の取組みを進めています。

 

(1)発生抑制:代替プラスチックの普及可能性調査
  使い捨てプラスチックの使用を削減するために、竹やバイオマス活用素材等のプラスチック代替素材製品について、実際にホテルなどに導入するモデル事業を実施するとともに、その社会実装に向けた課題等を整理し、今後の普及に向けた展開を検討しています。

 

(2)発生源対策:プラスチックごみの散乱状況把握調査
  海洋プラスチックごみの原因となる陸上の散乱ごみの実態に関する情報を集約整理し、面的に状況把握する散乱ごみ推計モデルを作成しています。今年度末には、推計モデルの活用方法を分かりやすく説明するマニュアルも作成しますので、ぜひごみ拾い活動等にご活用いただきたいと思います。

 

(3)プラットフォームにおける情報共有
  圏域内の事業者、団体、構成府県市に参加いただくプラットフォームを設置し、プラスチック対策に関する先進事例や課題、上記の調査結果の情報共有、プラスチックごみ抑制に向けた連携・協働のための意見交換を行っています。

 

  こうした取組みを通して、効果的な施策を水平展開し、ひいては域内全体の海洋プラスチックごみ削減を図り、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の実現につなげたいと考えています。
  プラスチック対策は、製造・流通・消費・廃棄等の各段階に関わる事業者や構成府県市にお住まいの皆様など、それぞれの主体が自分事として捉え、相互に連携・協力して取り組んでいく必要があります。一人ひとりの実践行動が重要な鍵となりますので、引き続き、プラスチック対策にご協力よろしくお願いします。

この記事に関するお問い合わせ先

関西広域連合本部事務局企画課

〒530-0005
大阪市北区中之島5 丁目3 番51号
大阪府立国際会議場11階
電話番号:06-4803-5587 ファックス:06-6445-8540

本部事務局企画課へのお問い合わせはこちら