荒井正吾委員「壬申の乱について」(令和4年8月26日)

関西広域連合 荒井正吾委員(奈良県知事)からのメッセージ


「壬申の乱について」

 

 

  奈良県知事の荒井正吾です。
  今回は、今年1350年の節目を迎える「壬申(じんしん)の乱」についてご紹介したいと思います。

 

  壬申の乱は、西暦672年に起きた、天武天皇・持統天皇が「飛鳥・藤原」で国家の礎を築く出発点となった出来事です。
  天智天皇亡き後に、天智天皇の子の大友皇子(おおとものみこ)と天智天皇の弟である大海人皇子(おおあまのみこ)との間で起こった皇位継承争いであり、古代最大の内乱といわれています。結果は大海人皇子側が勝利し、大海人皇子は天皇に即位(天武天皇)しました。
  壬申の乱は、天智天皇の弟と息子による皇子同士の争いということもあり、日本の歴史の中で大きく取り上げてこられなかったように感じています。
  しかし、この乱は日本という国家の礎を築く出発点にもなった歴史上の大事件でありました。勝利した天武天皇は唐を中心とした国際社会の中で、倭と呼ばれていた国の正統性を確立するため、律令制度を採用し、『日本書紀』と『古事記』という歴史書の編纂を命じ、藤原京という日本国で初めての都城の建設に踏み切られました。新しい天皇が皇位を継がれる時必ず行われる「大嘗祭(おおにえのまつり)」は、673年に天武天皇が飛鳥で初めて行われたものでした。
  天武天皇の御志は、皇位を継承された持統天皇が引き継がれ、今日にも続く国の基礎を完成されました。国のはじまりを創られた天武・持統の御世が、日本の歴史の中で色あざやかに大きな輝きを放っていることは奈良県民の大いなる誇りでもあります。
  奈良県では、特設ホームページで壬申の乱に関する特集コンテンツ等の発信や、壬申の乱1350年イベント(講演会、ウォークイベント等)の参加募集をしておりますので、ぜひご覧いただければと思います。

 

「なら記紀・万葉」HP 壬申の乱 保存版特集:https://kikimanyo.info/jinshin/

令和4年度壬申の乱1350年イベント参加者募集サイト:https://nara-jinshinnoran1350.com/

 

 

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