仁坂吉伸広域連合長「大阪・関西万博の成功に向けた関西広域連合の使命」（令和4年2月14日）

関西広域連合 仁坂吉伸広域連合長（和歌山県知事）からのメッセージ

「大阪・関西万博の成功に向けた関西広域連合の使命」

 

  現在各府県市では、コロナ対策に総力をあげて取り組んでいるところですが、この脅威を乗り越えた先では、関西を世界にアピールし、関西の経済を浮揚させる絶好の機会である「2025年大阪・関西万博」を迎えます。
  大阪・関西万博は、単なる大阪万博ではありません。関西万博という名をいただいているからには、開催地の大阪府市をバックアップするだけでなく、関西全体で万博を盛り上げ、成功させる取組を行っていきたいと考えています。このため、各府県市で一斉に万博を盛り上げるためのイベントや事業を行って、万博成功のために十分な役割を果たしてまいります。
  また、来られた世界中の来場者に会場のみならず関西全体にお越しいただき、関西の歴史や文化、自然や風物をじっくり味わっていただけるような工夫を関西全体で行っていきたいと思います。
  今回の万博はこれまでの万博に比べ面積が割と小さく、それはそれで非常にインパクトの強い会場設計を行える素地を提供することになると期待しますが、対岸の大阪市中心部を入れても、多くの来場者をその狭い空間だけで満足させることは困難だと思います。したがって、ぎゅっと濃縮された会場の空間と魅力に富む周辺の関西のあちらこちらを行ったり来たりしながら、厚みのある万博経験をしてもらいたいと考えております。
  そこで、万博会場内には会場のゲートウェイ的な位置を占める大阪府市のパビリオンと隣接して関西広域連合のパビリオンを設け、ここで世界に誇る関西のアピールを行うとともに、各構成府県市がそれぞれの企画でその魅力を最大限に発信できるような情報提供を行い、それを経験した来場者がその素晴らしい経験をそれぞれの府県市でまた追体験していただけるように、それぞれの府県市に誘導していくという仕掛けを作っていきたいと思います。
したがって、パビリオンでは、最新の技術を用いてバーチャルな体験をしていただき、それぞれの府県市ではリアルな体験をお楽しみいただくことを考えております。このようなバーチャルとリアルな体験を重ねていただくことによって、また新しい体験を求めて会場に足を向けてもらうというきっかけとしてまいります。
  もちろん、このためには、会場と関西各地を結ぶ交通ネットワークや宿泊施設が整備されている必要があり、このためのインフラを含むハードの整備を関西各府県市が取り組むとともに、国にお願いして整備を進めていただいているところです。
  また、それぞれの地域において、リアルな体験を心置きなく楽しんでいただけるような地域の魅力を発信できる様々なソフトウェアを整備していくことをお誓いするものです。
  「2025年大阪・関西万博」の立地する関西の魅力は何といってもその文化と歴史、さらにはそれに彩られた人々のくらしであると思います。これを世界にアピールし、来場者はもちろん世界の人々の心を鷲づかみにすることによって、関西が歴史的に引っ張ってきた日本そのものの魅力を世界に発信することが関西の使命と考えています。

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