吉村洋文委員「水素社会の夜明け」(令和3年11月16日)

関西広域連合 吉村洋文委員(大阪府知事)からのメッセージ

「水素社会の夜明け」


  大阪府知事の吉村洋文です。

  今回は、環境・エネルギー問題に関する取組みをご紹介したいと思います。

  我が国が2020年10月に2050年カーボンニュートラル(2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとすること)を宣言し、早や1年が経ちました。先月末からは、英国のグラスゴーにおいて、国連気候変動枠組条約の第26回締約国会議(COP26)が開催され、世界での実効的な温室効果ガス排出量削減の実現に向けて、精力的に議論が行われました。
  国は、脱炭素社会に向けて、省エネの徹底や再生可能エネルギーの最大限の活用を前提とし、経済と環境の好循環を作っていくため、昨年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表しました(今年6月に改定)。この戦略では、水素・燃料アンモニア産業を14の重点分野の一つと位置付け、水素を発電・輸送・産業等、幅広い分野で活用していくとしています。水素は、電力や熱に変換でき、使用時にCO2を排出しないことから、カーボンニュートラルのキーテクノロジーと言われていますが、実際に社会で広く利用していくためには供給インフラを整備するとともにコストを下げる必要があります。

  関西広域連合においても、2020年3月に水素の製造・供給、輸送・貯蔵、利活用までのサプライチェーン構想を策定し、圏域内の事業者、試験研究機関及び支援機関並びに構成府県市の皆さまとプラットフォームを2021年2月に設置し、情報共有と意見交換を行っています。
  圏域内においては、海外からの液化水素の海上輸送等の大規模実証事業が行われている他、水素を用いて発生させた電気で動く燃料電池バスも、兵庫県、徳島県、大阪府で相次いで導入され、圏域内では5台が稼働することになります。

  2025年に開催される「大阪・関西万博」では、未来社会のショーケースとして、カーボンニュートラルにつながる新たな水素の取組みを世界へ発信していけるよう、圏域内の事業者や大学、構成府県市の皆さまと連携して引き続き取り組んでいきますので、ご協力よろしくお願いします。

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