永藤英機委員「スマートシティとニュータウン」(令和3年10月6日)

関西広域連合 永藤英機委員(堺市長)からのメッセージ

「スマートシティとニュータウン」

 

 

皆さん、こんにちは。堺市長の永藤英機です。

 

関西の新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数は、住民の皆様や事業者の皆様の多大なご理解とご協力のおかげで、8月下旬の第5波のピーク時と比べると大幅に減っています。関西(滋賀県、京都府、兵庫県、大阪府)に発出されていた緊急事態宣言は9月30日をもって解除されました。

 

ワクチン接種も着実に進んでいますが、希望する全ての方の接種を完了するにはもう少し時間がかかる見込みです。また、ワクチン接種は重症化等に顕著な効果が見られるものの、感染の可能性がゼロになるわけではありません。感染の再拡大を防いで、安心して過ごせる日常となるために、引き続き「感染しない」「感染させない」強い意識と行動が欠かせません。

 

さて、前回の当コーナーでは「コロナ禍と地域の魅力再発見」というテーマで「関西の貴重な歴史を知る」ことについてお伝えしました。今日は、「未来」に向けての堺市の取組みをご紹介します。

 

新型コロナウイルス感染症は、私たちの日常生活や価値観にも大きな影響を与えました。堺市ではウィズコロナ・アフターコロナを見据えて、QOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)の向上をめざし、ICTを活用して新たな都市魅力を創造する「スマートシティ」を推進しています。

 

そのスマートシティの重点地域となるのが堺市南区にある「泉北ニュータウン」です。

 

私も小学生の時に泉北ニュータウンで暮らしていました。当時は同世代の子どもが多く、学校が終わったら学年関係なく集まって、夜が来るまで賑やかに遊んでいました。各地域に設けられた近隣センターや駅前の商業施設はテーマパークのようにワクワクする魅力的な場所で、泉北ニュータウンで過ごした様々な思い出が今も強く印象に残っています。

 

そんな泉北ニュータウンは現在、まちびらきから50年以上が経過して、住民の高齢化と人口減少が進み、近隣センターにも空き店舗が目立つようになりました。丘陵を切り拓いて造成したために坂が多く、ご高齢の皆様には移動に課題がある地域でもあります。
一方で、今も自然が多く、住環境の中にたくさんの緑を感じることができるエリアであると同時に、大阪の都心部とも近い距離にあり通勤や通学も便利です。

 

時代とともに変化する泉北ニュータウンを、「かつてのベッドタウンからより豊かに暮らせる地域」とするための挑戦が始まりました。

 

現在は住民の皆様や大学・企業など多様な主体の方々と一緒に実証プロジェクトを進め、効果的なサービスの地域での実現・定着を図っています。例えば、高齢者の方が小型ロボットをパソコンで遠隔操作して、自分の分身(アバター)として地域の子どもたちに本の読み聞かせを行ったりすることで、新たな社会参画の形を提案する「泉北アバタープロジェクト」を大阪大学と連携して実施しています。

 

これらの取組は「スマート泉北プロジェクト」としてWEBサイトで紹介していますので、ご覧いただけますと幸いです。
⇒SMART SENBOKU PROJECT
https://smartcity-partners.osaka/ssp/

 

先進的な取組を通して得られた成果を、関西や全国の地域課題の解決のモデルケースとして参考にしていただけるよう積極的に挑戦したいと考えていますので、今後の動向にご注目ください。

 

この記事に関するお問い合わせ先

関西広域連合本部事務局企画課

〒530-0005
大阪市北区中之島5 丁目3 番51号
大阪府立国際会議場11階
電話番号:06-4803-5587 ファックス:06-6445-8540

本部事務局企画課へのお問い合わせはこちら