永藤英機委員「コロナ禍と地域の魅力再発見」(令和3年6月29日)

関西広域連合 永藤英機委員(堺市長)からのメッセージ

「コロナ禍と地域の魅力再発見」


皆さん、こんにちは。堺市長の永藤英機です。

関西の新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数は、住民の皆様や事業者の皆様の多大なご理解とご協力のおかげで、急激な感染拡大となった第4波のピークと比べると現在は大幅な減少傾向にあります。大阪府、兵庫県、京都府に出されていた緊急事態宣言は6月20日で解除され、21日から7月11日までは「まん延防止等重点措置」の期間に移行しました。

高齢者の皆様へのワクチン接種も進み、希望が見え始めている一方で、新たな変異型ウイルスも関西で出現しています。ワクチン接種は発症や重症化を抑える効果があるとされていますが、他人への感染を防ぐ効果については明らかになっていません。また、64歳以下の皆様への接種も始まりつつありますが、希望する全ての方が接種を完了するまでにはまだ時間がかかる見込みです。感染の再拡大を抑えるために、引き続き、感染対策を徹底した行動をお願いします。

さて、新型コロナウイルス感染症は世界的に甚大な影響を及ぼし、私たちの暮らしや働き方も大きく変わりました。行政ではこれまでなかなか進まなかったデジタル化も大きく動き出しています。加えて、テレワークや遠出する機会の減少によって、住んでいる地域や地元を見つめ直すことにも繋がっていると考えています。

前回のメッセージでもお伝えしましたが、関西は日本の長い歴史の中で極めて重要な役割を果たしてきた地域です。現在も首都圏に次ぐ経済圏域であるだけでなく、日本の歴史文化の真髄が受け継がれている地域でもあります。世の中が目まぐるしく変化し、海外との心理的な距離も近づいています。そのような中では足元への関心や注目が薄れがちになるかもしれませんが、この大変なコロナ禍はあらためて地域の魅力に気付く機会なのではないでしょうか。

私自身も、堺で大阪府議会議員をめざした10年以上前、「政治家になるのであれば、地元の誰よりも地域のことを知らなければ」と、図書館に足しげく通って堺の歴史を深く学びました。そしてコロナ禍の今、もう一度、堺に関する書籍や資料を読み込んでいます。堺は古墳時代から中世の「黄金の日日」、近世から現代にかけての産業の発展など独特かつ多様な歴史を持つ都市ですから、知っているつもりでも違う角度や様々な視点から新しい知識を得ることができています。

6月2日の当コーナーでは、鳥取県の平井知事が与謝野晶子の言葉を引用しておられました。茶の湯を大成した千利休も堺生まれであり、その思想や言動は現代日本にも大きな影響を及ぼしています。多くの方が堺ゆかりの人物について想いを持っていらっしゃることを市長として誇らしく思いますし、ますます「私自身がさらに深く知らなければ」とプレッシャーも感じます。

せっかく堺のことをお話しさせていただきましたので、堺の取組のご紹介です。
ただいま『Google Arts & Culture「堺市博物館」』にて、博物館所蔵の絵画作品を紹介していますので、堺に関心のある方はご覧いただけますと幸いです。


⇒ 堺市博物館オンラインミュージアム
https://www.city.sakai.lg.jp/kanko/hakubutsukan/online/index.html

そして、皆様が安心して外出できるようになった時には、ぜひ実際に堺を訪れてください。世界遺産『百舌鳥・古市古墳群』の百舌鳥古墳群を100m上空から壮大なスケールを感じることのできる「気球」も、早ければ10月に始められるよう準備を進めていますのでご期待ください。

本日は堺を中心にご紹介しましたが、皆様もこの機会にお住まいの地域の歴史に触れて、地域の魅力を再発見していただきたいと思います。関西に暮らす一人一人がそれぞれの地域のことを知り、魅力をより深く感じることができれば、関西がもっと素晴らしい地域になると思います。一緒に関西を盛り上げましょう。

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