西脇隆俊副広域連合長「関西じも旅」(令和3年4月9日)

関西広域連合 西脇隆俊副広域連合長(京都府知事)からのメッセージ

 

「関西じも旅」


  副広域連合長、京都府知事の西脇隆俊です。仁坂広域連合長に引き続き2回目の登場となりました。
  今年は桜の開花も早く、一足早くコロナ禍の中での2回目の春を迎えています。
  2回目となった緊急事態宣言は、関西の3府県では、関西の府県民、事業者の皆様の御協力により感染を減少させることができ、一足早い宣言の解除に結びつきましたが、3月下旬以降、変異株の影響などにより、感染が急拡大しております。
  変異株につきましても、会話時のマスク着用や、手洗い・消毒など、感染予防の基本的な措置は同じですので、府県民、事業者の皆様におかれましては、引き続きの感染予防の徹底をお願いいたします。

  私は観光を担当していますので、今日は観光のお話しをしたいと思います。
  新型コロナウイルス感染拡大の影響により、インバウンドは昨年の3月頃からほぼなくなっていたのですが、昨年の緊急事態宣言により、国内を含めた全ての観光はほぼストップしました。宣言が明けてから少しずつ観光の動きが出てきましたが、その状況をみていると、例えば、京都におこしいただいた方は、大阪、兵庫など関西圏域内の方の割合が増加傾向にありました。
  実は、他府県の方だけではなく、京都の方による京都旅行のツアーも盛んとなり、「じも旅」ツアーというものも生まれています。「じも」は地元の「じも」ですね。この「じも旅」では、京都市を出発して、大河ドラマ「麒麟がくる」にちなんで明智光秀ゆかりの地を訪問するツアーや、ワイナリー(※京都は「日本酒」のイメージが強いですが、ワイナリーもあるのです。)や古民家レストランなどで食事するツアーなど、地元の魅力を再発見する内容のツアーが多く企画され、1人で複数のツアーに参加された方もいらっしゃったそうです。

  他の地域の方々は我々のことをよく「関西人」と呼びます。関西人にとっての「じも旅」は、「関西じも旅」なのではないでしょうか。誰もが簡単に海外旅行もできるようになってきていましたが、京都生まれ、京都育ちの生粋の関西人の私の子供時代を思い返すと、父親のバイクの後ろに乗り、由良川に鮎釣りに行ったり、丹後に海釣りに行ったりと、京都府内の美しい自然の中をあちこち出かけました。また、夏休みや冬休みの家族旅行で和歌山県の白浜での海水浴や滋賀県のマキノでのスキーなどまさしく「関西じも旅」を行っていました。
  到着まで今よりもはるかに長い時間がかかりましたが、旅先へ思いをはせた道中の高揚感、途中立ち寄ったお店や食堂なども楽しい思い出です。今は交通アクセスも格段に良くなりましたので、訪問先で長く滞在できるようになりましたし、より多くの地域を巡ることもできます。
  先日の関西広域連合議会でも、議員のみなさんから「滋賀県の竹生島」、「奈良県香芝市の屯鶴峯(どんづるぼう)」などのご紹介もありましたが、関西には魅力ある場所が多くあります。日々の生活圏の中にも、関西の魅力に溢れています。
  先ほど触れた「麒麟がくる」ひとつとっても、先日の飯泉徳島県知事のメルマガでもふれられておられましたし、京都も福知山城をはじめ、亀山城跡(亀岡市)、山家城跡(綾部市)など明智光秀ゆかりのエリアが多くあり、これらのゆかりの地の「御城印」も誕生しています。京都隣接の兵庫県の八上城跡(篠山市)、滋賀県の坂本城(大津市)や大阪にも大阪城の近くに細川ガラシャゆかりの教会があります。このように関西はひとつのテーマで結びつく地域も多くあり、周遊にも最適の地域だと思っています。

  マイクロツーリズムという言葉に称されるように長距離の移動を伴わない、身近な観光に注目が集まっていますが、地元の人が地元の魅力を再認識し地元のファンになる、地元に誇りを持つことが、これからの観光振興に最も大切なことだと思います。
  2025年の大阪・関西万博の時には、国内外から多くの方がいらっしゃいますが、その方々に関西にいる私達が関西の多くの魅力を伝えられるよう、関西人こそが関西の魅力を発見し、関西のファンになっていただきたいと願っています。

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