後藤田正純委員「徳島が育んだ『阿波人形浄瑠璃』の魅力」(令和6年11月8日)

関西広域連合 後藤田正純委員(徳島県知事)からのメッセージ

「徳島が育んだ『阿波人形浄瑠璃』の魅力」

 

 皆さん、こんにちは。徳島県の後藤田正純です。

 

 先日、関西の知事の皆さんと兵庫県の淡路島で「淡路人形浄瑠璃」を鑑賞しました。巧みな人形遣いや人物の細やかな心情を表した豊かな表現力に、深く心を打たれました。

 

 江戸時代から明治維新に至るまで徳島と淡路島は同じ徳島藩の領内にあり、いずれも古くから人形浄瑠璃がさかんな地域です。今日は徳島の伝統文化「阿波人形浄瑠璃」を紹介したいと思います。

 

 徳島は温暖な気候で、肥沃な土地と水にも恵まれ、阿波藍の生産がさかんに行われてきました。阿波藍は徳島に莫大な富をもたらし、その経済力を背景に、阿波人形浄瑠璃や阿波おどりなどの文化が育まれました。また、藩主蜂須賀家が人形浄瑠璃を保護・奨励したことにより、人形浄瑠璃は大きく発展を遂げていきました。

 

 徳島の城下町や吉野川流域の村々で興業が行われた人形浄瑠璃は、やがて徳島県南部へも伝わり、県南の神社の境内には多くの農村舞台が建てられ、地域の人々が春秋の祭りに人形浄瑠璃を鎮守の神に奉納しました。今日まで伝統は大切に継承され、徳島では今も数多くの農村舞台が残るとともに、多くの人形座が活躍しています。

 

 また、徳島には淡路島と同じく多数の人形座があったことから、優れた人形師を多数輩出しています。現在も約30人の人形師が活躍しており、全国各地の人形座において、徳島の人形師が製作した人形が様々な演目に出演しています。

 

 さて、「徳島県立阿波十郎兵衛屋敷」では、農村舞台をモデルにした舞台公演が毎日上演されており、阿波人形浄瑠璃を鑑賞することができます。

 

 毎年11月3日に徳島市内の「犬飼農村舞台」で行われる公演は、背景を次々に転換させる「襖からくり」が上演され、数ある農村舞台公演の中でも特色のある公演です。また、県内にはクラブ活動や部活動として取り組む中学校や高校、大学もあります。

 

 県内で広く親しまれる阿波人形浄瑠璃ですが、関西においても、「全国徳島県人会連合会」の設立20周年を記念するとともに、県の魅力発信や関西圏での関係人口の拡大等を目的として、奈良徳島県人会の御協力の下、12月7日(土曜)に奈良の東大寺で「阿波人形浄瑠璃奈良公演」を開催します。多くの皆様のお越しをお待ちしています。

 

 また、徳島の伝統文化として阿波人形浄瑠璃とともに有名な「阿波おどり」。近日開催予定の阿波おどりのイベントも1つ紹介します。12月1日(日曜)に徳島駅周辺で「徳島おどりフェスタ~新時代へ躍り出そう~」を開催します。フェスタでは、阿波おどりのほか、徳島の魅力が詰まったパレードを実施します。ミッキーマウスをはじめとしたディズニーの仲間たちも参加して「東京ディズニーリゾート®スペシャルパレード」も行われますので、この機会にぜひ徳島にもお越しください。

 

 関西広域連合では、大阪・関西万博に向けた文化発信イベント「KANSAI感祭」を関西各地で開催し、関西の文化力向上を目指しているところですが、本県も関西の一員として、国内外に広く関西の文化力を発信し、関西各地の活性化につながるよう取り組んで参ります。

 

■徳島県立阿波十郎兵衛屋敷

https://joruri.info/jurobe/

 

■徳島県「阿波人形浄瑠璃奈良公演」を開催します!

https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/sangyo/shokogyo/7243063/

(チケット前売制)

 

■徳島県「徳島おどりフェスタ~新時代へ躍り出そう~」を開催します!

https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kyoiku/kanko/7241488/

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