関西観光・文化振興計画(中間案)に関する府県民意見結果と関西広域連合の考え方

「関西観光・文化振興計画(中間案)」に対する府県民意見等を募集した結果、13名から述べ20件のご意見・ご提言をいただきました。
いただいたご意見・ご提言に対する関西広域連合の考え方は下記のとおりです。   

(参考)

(募集期間は平成23年9月1日~9月30日)   

「奈良県の扱い」について

「奈良県の扱い」について
整理番号 ご意見・ご提言  関西広域連合の考え方 
 1-1 奈良県は事業計画の対象となるのか扱いを明確にしてほしい。歴史的ツアーなど、外すとその価値は下がる。 奈良県につきましては、関西広域連合に参加はされておりませんので、計画の対象とはなりませんが、具体的な事業については連携を図ってまいりたいと考えています。
1-2 戦略的な広域観光には、相手をよく知り、共感を喚起できるような物語性を模索すべきで、そのためにも奈良県の参画は欠かせない。地域限定通訳案内士も奈良県の参加は不可欠である。 関西を一つのマーケットとして物語性を考える場合、奈良県の存在は大きなものと認識しておりますので、地域限定通訳案内士をはじめ、具体的な事業の連携などにおいて調整してまいりたいと考えています。

 

「中間案の戦略」について

「中間案の戦略」について
整理番号 ご意見・ご提言  関西広域連合の考え方 
 2-1 アジアからの誘客で、九州・沖縄と勝負するには、世界レベルのイベントが必要である。また、観光客数より単価をあげ、茶道、陶芸、能楽など関西でしかできない文化教室ツアーなどが良い。かに、スキー、祭り体験、花見ツアーなど、関西人が関西を楽しんでいる情報を収集し、関西特有なものを世界に提案してほしい。 ご意見のとおり、関西の特徴を活かした観光に取り組むことが、関西への誘客には重要だと考えており、中間案の戦略につきましても、その特徴を活かしていく内容としているところです。また、客単価の向上も課題であると考えており、ご意見につきましては、本計画に基づく施策の推進に当たっての参考にしてまいります。
 2-2 西陣織の切符アルバム入れを作り、観光地にスタンプではなく、日付の入る券売機をおいたら、良い記念になり、いろんな観光地に行ってもらえるのではないか。 ご意見につきましては、関西の特徴を活かすアイデアとして、本計画に基づく施策の推進に当たっての参考にしてまいります。
2-3 関西は文化の発祥の地であり、将来の文化の創造性の源となる国立芸術大学の関西設置について国に陳情し、実現すべき。またアジアなど近い国と欧米など遠い国は、観光の仕方も違うので、対応を考えないといけない。出来るだけ古い建物の復元や独自の工芸品開発、関西のアニメ観光、大きな荷物移動に対応した鉄道やバスの整備、飲食店でのドル、ユーロ料金表示、客を短時間コンサート、観劇に招待するなどのプランなどを考えたらどうか。 芸術大学が文化芸術の継承・創造や次世代育成に果たす役割は大きいと考えています。関西には公立、私立の多くの芸術系大学が存在しているところから、まずは、これらのネットワークにより、観光・文化振興に活かしてまいりたいと考えています。
また、個々具体のご提案につきましては、海外からの誘客の観点からも、施策の推進に当たっての参考にしてまいります。
2-4 周辺地域の意見を十分に聴き、周辺地域のポテンシャルを引き出し、中心地域への連携を強化することは、関西の発展や魅力に厚みが出て、多様性を加えることになり、魅力あるプランが形成できるのではないか。 各地域のポテンシャルを引き出し、連携を強化することは重要なことと考えておりますので、本計画に基づく施策の推進に当たっての参考としてまいります。
2-5 多言語対応の無料コールセンターなどの導入を進め、WEBサイトは、運営の持続可能性を重視した設計を行い、ネット上の口コミ効果を生み出すなど、個人旅行へとシフトしていく開放型観光の実現に資する中長期的な設計思想とすべきである。 無料コールセンターやWEB上の口コミ効果などについては、関西に誘客を進める上で、重要なことと考えておりますので、本計画に基づく施策の推進に当たっての参考としてまいります。
2-6 創立100周年を迎える宝塚少女歌劇をユネスコの世界無形文化遺産登録に申請するなど、現有資産の価値を高めていくことは、観光客増につながる。 関西には宝塚少女歌劇をはじめ、たくさん価値ある資産が存在しており、それらの資産価値を高めていくことは重要なことと考えておりますので、本計画に基づく施策の推進に当たっての参考としてまいります。
2-7 関西地域限定通訳案内士は、地域を限定するより、分野別専門領域を明確化する方が、訪問者にとっては重要なニーズ。またカジノについては、負の要素があり、必要のないものは持つ必要はない。ナイトライフ、エンターテインメントは独自の工夫と知恵を集めて開発すべきである。 関西地域限定通訳案内士につきましては、国の案内士制度の動向も踏まえながら、検討を進めており、ご意見につきましては、参考にさせていただきます。また、カジノにつきましては、関西広域連合で統合型リゾート研究会を設け、その中で、各方面の専門家のご意見を伺いながら、研究していくこととしておりますので、ご意見につきましては参考にさせていただきます。
2-8 JRと民鉄の両方利用できる定額乗り放題型の交通切符の強化を進めるべきで、広域観光ルートには、それにふさわしい交通インフラが必要である。 定額乗り放題型交通切符につきましては、中間案の戦略にも位置づけているところです。交通インフラにつきましては、重要なことと考えておりますので、本計画に基づく施策の推進に当たっての参考としてまいります。
2-9 現状のインバウンドは、震災と円高によるリスクがあるが、安全データの提示と訪日客への海外ブランド品等の輸入販売やクーポン券の提供が、効果がある。 震災の影響につきましては、海外に向けて科学的データに基づく正確な安全情報を積極的に発信することが特に重要であると考えています。また、効果的な誘客戦略を検討する上で参考としてまいります。
2-10 集落の中には、農業体験や特産品づくりなどの取組が進められているが、周辺の集落の取組とも連携し、売り込んでいけば良い。例えば、姫路城の見学と田植え、伝統芸能などを結びつけるとか多様なプランを発信して、その効果が各地域まで及べば良い。 地域の特産品と観光資源を組み合わせた広域観光ルートを設定することにより、観光客誘致を促進し、地域活性化を図ってまいりたいと考えています。

 

「中間案全体」について

「中間案全体」について
整理番号 ご意見・ご提言  関西広域連合の考え方 
 3-1 現状・課題は国際観光、基本方針は国内観光、数値目標は国際観光、戦略はどちらとも読め、概念が統一されていないように思える。 本計画につきましては、関西として広域的に取り組むべき内容を基本としており、国際観光が中心となっておりますが、国内観光の広域化などの動向も踏まえ、幅広い視野で検討しているところです。
 3-2 「関西はひとつ」として捉えた戦略、重点分野、事業選定が明確になるよう、連合のリーダーシップを期待。訪問してもらうための魅力をテーマに掲げることがカギである。 中間案の基本方針に、関西がひとつになって観光に取り組むことを掲げております。関西広域連合がその先導役となり、国、自治体、企業等経済界、観光団体、大学などと連携を図り、関西の魅力を発信していきたいと考えています。

「中間案基本方針」について

「中間案基本方針」について
整理番号 ご意見・ご提言  関西広域連合の考え方 
 4-1 「関西は、1300年の歴史が今も」とあるが、関西にはそれ以前から歴史がある。 平城京遷都からが1300年となりますが、ご意見のとおりそれ以前の歴史もあることから、最終案に向けて表現などを調整してまいります。

 

「中間案の目標」について

「中間案の目標」について
整理番号 ご意見・ご提言  関西広域連合の考え方 
 5-1 1千万人の数値目標については、その質の考慮が必要で、リピーターを重視することが文化振興との連携や他産業への中期的波及効果が大きいと考える。 数値目標につきましては、「質」も重要であると考えており、最終案に向けて検討してまいります。リピーターの重要性につきましても中間案戦略の中でも位置づけており、リピーターを呼び込むための魅力ある観光ルートの提案などを検討してまいりたいと考えています。
5-2 アジアの文化観光首都ではなく、北東アジアの文化観光首都に再設定すべき。アジアの文化観光首都であれば、イスタンブールなどのイメージが強く世界に通じない。 中間案におきまして、将来目標を「アジアの文化観光首都」としておりますが、それは、関西はアジアの歴史文化の集積地であり、また産業経済などの先端的なものも集積し、さらにはクールジャパンなど新しい文化も生み出しております。この歴史・文化の重層的な魅力を有する都市群が集積し、世界的な観点からも大きな潜在力を有しているエリアとして、アジアを代表する文化観光首都を目指してまいりたいと考えています。

 

「中間案の実現に向けた課題」について

「中間案の実現に向けた課題」について
整理番号 ご意見・ご提言  関西広域連合の考え方 
 6-1 計画を実行するには、財源や権限が必要。早期に国からの権限と財源の委譲が必要である。 ご意見につきましては、大変重要なことと認識しており、関西広域連合全体として取り組んでまいりたいと考えています。

 

「計画策定のあり方」について

「計画策定のあり方」について
整理番号 ご意見・ご提言  関西広域連合の考え方 
 7-1 策定委員については、もっと現場に関わっている人、専従でお願いできる人を選定してほしい。 策定委員につきましては、観光・文化、旅行業界、宿泊施設、公共交通機関の各分野から、現場の状況も踏まえた上で、関西という広域的な観点からのご意見を頂戴できる有識者8名をお願いしています。
7-2 旅行代理店、広告代理店などエージェントの実務者の意見を取り入れ、現実的に可能で実効性の高い計画とすべきである。 本計画につきましては、実務者などのご意見も参考にしながら策定してまいりたいと考えています。

 

この記事に関するお問い合わせ先

関西広域連合広域観光・文化・スポーツ振興局

〒602-8570
京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
京都府商工労働観光部観光室内
電話番号:075-411-0620    ​​​​ファックス:075-414-4870
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