構成府県市等で実施されているMaaS関連の取組

  MaaS(Mobility as a Service)※の展開により、地域住民の生活の質の向上や観光産業の活性化など、地域課題の解決に寄与することが期待されており、関西広域連合の構成府県市においても取組が進められています。
  関西においてMaaSが実現・拡大することは、域内での新たなビジネスやサービスの創出にもつながることから、構成府県市等で実施されているビジネス化に向けた実証事業等の取組をまとめました。
  ぜひ、事業者の皆様や自治体等での取組の参考にしてください。

※MaaS
MaaS(マース:Mobility as a Service)とは、地域住民や旅行者一人ひとりのトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて、検索・予約・決済等を一括で行うサービスであり、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるものです。

国土交通省(日本版MaaSの推進)

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/japanmaas/promotion/

項目 概要

URL​​​​

滋賀県
コミュニティバス
運行情報のオープンデータ化
滋賀県各市町を走行しているコミュニティバスの運行情報(停留所、時刻表、運賃等)をGTFS(標準的なバス情報フォーマット)で作成し、経路事業者に提供することで、Googleマップ等の各経路検索サービスの利用を可能とし、利用者の利便性向上とバスの利用促進につなげる。
バス生産性向上・
運転士確保支援事業

バス事業者の労働環境改善を図るため、バス事業の生産性向上(DX含む)の取組にかかる経費を支援。

(1)多様な人材の活躍に向けた広報・研修等に要する経費(広報、DX人材育成の研修・コンサル経費等)
(2)乗合バスの利用促進に要する経費(地域と連携したPRイベントの開催等)
(3)乗合バスの利便性向上に要する経費(バスオープンデータを活用したサービスの導入経費等)
(4)乗合バスの効率化に要する経費(ビッグデータを活用した運行効率化の検証 等)

京都府
相楽東部地域公共交通再編事業 京都府南山城村域において、既存の村営バス等の再編、自家用有償運送等の導入による村内の交通網整備に合わせることで、これら交通網とJR関西本線等とも組み合わせ、シームレスな移動を生み出すための、過疎地型MaaSの実証実験を実施。 こちら
京都丹後鉄道沿線地域での地方郊外型WILLERS MaaS事業におけるQRシステム導入実証 WILLERS MaaSアプリの拡張機能として、様々な移動手法・周辺施設におけるQRコードでの一括予約・決済機能導入の効果を測定。 こちら
京都市  
関西MaaS協議会・
京都 WG

KANSAI MaaS から京都市観光協会が提供するリアルタイムの混雑度を把握できる仕組みを構築。
・京都市内のWG メンバーの駅を目的地として検索した場合、検索結果画面から京都市観光協会が提供する「混雑回避に役立つ京都観光快適度マップ」
(https://ja.kyoto.travel/comfort/)にリンクするバナーを設置

・経路検索結果に「京都駅前/京都市営バス」が含まれる場合に、「構内図等」のアイコンを表示。アイコンから、「混雑回避に役立つ京都観光快適度マップ」にリンクし、京都駅前バス乗り場の観光快適度予測及びライブカメラを提供するページに遷移

「京の冬の旅」デジタルスタンプラリー 株式会社西日本旅客鉄道、株式会社京阪電気鉄道、株式会社阪急電鉄、公益社団法人京都市観光協会、京都市の共同で、西日本旅客鉄道のMaaSアプリ「WESTER」を活用し、寺社をはじめ、店舗等を公共交通で周遊いただく取組を例年冬季に実施
大阪府
MaaS促進事業費補助金

MaaSが活用されることを目的としたキャッシュレス決済に必要な機器等を、以下に該当する駅において導入する際のシステム導入、システム改修、決済端末機器およびその設置に係る費用を補助。

(1)万博会場へのシャトルバス発着駅
(2)万博会場への主要鉄道乗継駅
(3)空港から万博会場への鉄道アクセスルート上の乗継駅
(4)大阪市高速電気軌道株式会社と他社路線との乗継駅(両方またはいずれかの駅の乗降客数が5万人以上のもの)

こちら
堺市
SMI美原ラインにかかる実証実験(令和5年度) 堺都心部と市域東部を直通急行バスでつなぐSMI美原ラインの実証実験に合わせて、沿線施設と連携したクーポン付デジタル1日乗車券を発行し、利用者増を図った。 こちら
兵庫県
観光型MaaS等を用いた周遊観光の推進 観光スポットやモデルコースを観光型MaaSに登録し、国内外の観光客の誘客に向けて情報発信を強化。
兵庫デスティネーションキャンペーンの展開 兵庫のブランド力を強化し、兵庫観光の飛躍を図るため、JR西日本と連携し、大型観光キャンペーンを展開。
観光型MaaSを活用したコンテンツの情報発信・販売に加え、交通手段と観光施設入場券がセットになったデジタルパスを造成。(期間)R6.7月~R6.9月
神戸市
公共交通へのキャッシュレス決済基盤の導入支援 観光客が、公共交通機関で市内をシームレスに回遊できるよう、タッチ決済機能のあるクレジットカードやQRコードを活用したデジタル乗車券に対応した改札機等を導入する交通事業者に対し、その経費の一部を補助。 こちら
神戸観光MaaS協議会の運営 市内の観光地をシームレスに巡れる交通と観光を一体的に提供するデジタル企画乗車券の開発を進めるにあたり、専門的な知見を求めるとともに、事業者間の連携を促すことを目的として「神戸観光MaaS協議会」を設置。 こちら
鳥取県
鳥取型地域交通MaaS推進事業(鳥取型MaaS実証事業)補助金

鳥取県の地域特性を踏まえた「鳥取型MaaS」の推進により、自家用車に過度に頼らない地域づくりを目指すことを目的として、JR、3セク鉄道、バス、タクシー等の各交通モードを一体的に提供するサービスや、QRコード等の費用対効果の高い決済手段等の実証実験に係る経費に対して補助。

<対象事業>
 1 QR コード等キャッシュレス決済実証支援事業
 2 地域住民向け共通パス実証支援事業
 3 MaaS アプリ開発実証支援事業
 4 MaaS セミナーの実施事業
 5 公共交通共創モデル実証事業

鳥取型地域交通MaaS推進事業(公共交通無料公衆無線LAN環境整備)補助金 外国人をはじめとする旅行者向け無料公衆無線LAN(Wi-Fi)環境を整備することにより、公共交通機関の利用者へのサービス向上及び利用促進を図ることを目的として、県内交通事業者がWi-Fiを導入する際の経費に対して補助。
MaaS構築に向けた基盤整備(GTFS/バスロケ) 県内路線バスの情報(路線、バス停位置、ダイヤ、運賃など)や運行位置情報を鳥取県オープンデータサイトで公開し、経路検索、サイト運営事業者をはじめ、様々な分野で活用できるような環境を整備。
県内を走る路線バスの運行情報をリアルタイムで知ることができるバスロケーションシステム「バスキタ!とっとり」を運用。
こちら
交通DX研究会 データに基づく交通運営や費用対効果の高い機器整備について協議を行うため、地域交通専門家、交通事業者、行政等で組織する研究会を開催。
鳥取県MaaSエコシステム共創コンソーシアム(ToMEC) 自家用車に過度に頼らない地域づくりにより、超高齢化社会への対応等の様々な地域課題の解決及び新たな移動関連ビジネスの開発・提供による需要創出により地域経済の活性化に繋げることを目的として、MaaSに関心のある事業者が参画し、情報共有や事業連携を行う組織として「鳥取県MaaSエコシステム共創コンソーシアム(略称:ToMEC)」を設立。 こちら
近畿運輸局
関西MaaS推進連絡会議 関西地方におけるMaaSの取組に関して、交通・観光分野をはじめとする幅広い業種間での連携を促進し、取組を協同で実施していくことを目的として、「関西MaaS推進連絡会議」を設置。 こちら
この記事に関するお問い合わせ先

関西広域連合広域産業振興局
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   大阪市住之江区南港北1丁目14番16号
   大阪府咲洲庁舎25階
   (大阪府商工労働部商工労働総務課内)
   電話番号:06-6614-0950
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