医療法人久仁会 宇都宮病院
和歌山県和歌山市鳴神505-4
1970年10月に和歌山市で設立された宇都宮病院は、1995年に和歌山市内で初めて医療療養病床の認可を受けています。診療科は内科・呼吸器科・循環器科・消化器科・肛門科・麻酔科・放射線科・皮膚科・整形外科で、病床数は80床(地域包括ケア病床33床・医療療養病床47床)を有する総合病院です。
和歌山県の人口に占める65歳以上の割合を表す高齢化率が32%(2019年1月1日現在)と高くなる中、同院はそのニーズに応える形で、急性期病院から地域密着へと移行しています。その一環として健康とコミュニティを支援する施設「なるコミ」を設置し、外来食堂では和歌山薬膳ランチを提供しているほか、医療介護福祉相談室やキッズルームを設け、交流会や勉強会が行われるなど、地域の貴重な憩いの場として利用されています。
今回は、その「なるコミ」の2階に設置されている宇都宮病院の職員食堂をご紹介いたします。
JR和歌山駅から東に3km弱。森のように患者様の気持ちを癒すことのできる病院でありたいとの考えから緑色の建物となっています。
病院全般の経営および企画を行なっている宇都宮越子理事・企画室長。
病院に隣接するコミュニティハウス「なるコミ」の2階にある職員食堂。右手奥は畳部屋になっています。
【日替わり定食】ささみチーズフライ、肉じゃが、味噌汁、漬物。
【和歌山薬膳ランチ】滋養強壮!ブロッコリーと牛肉のオイスターソース炒め。
職員食堂で食事中の宇都宮宗久院長の姿が。いつも職員の方と一緒に食事を摂っていらっしゃるそうです。
健康やコミュニケーションが高まる宇都宮病院の職員食堂
宇都宮病院の職員は、ランチを2種類から選ぶことができます。
病院に併設しているコミュニティ施設「なるコミ」の1階で外来食堂として自社運営している食堂では、中医学の理論にもとづいた薬膳メニューが提供されています。これは「和歌山薬膳ランチ」と呼ばれており、和歌山県産の食材を中心に使用し、薬膳アドバイザーが考案しているもので、外来以外に職員にも提供されています。
取材時に提供されていた薬膳メニューに使用されていた和歌山県産食材は、米、ほうれん草、大根、小松菜、ブロッコリー、レモン、さつまいも、と多品目に及びます。また調味料も、カネイワ醤油、九重酢、宝来みりん、米油、グラマラ酢と和歌山県産が使用されています。
もう1種類は、「なるコミ」の2階にある職員食堂で、委託業者から提供されています。外来食堂と同様にトマト(和歌山県産)、厚揚げ(奈良県産)が使用されるなど、こちらでも関西広域連合エリア内産の食材が活用されています。
関西広域連合エリア産食材の利用についてお話を伺うと、
「普段から和歌山県産の食材を積極的に使用しています。和歌山県の特産品であるみかんは薬膳では温性で身体を温める作用があると言われており、デザートのみならず副菜にも積極的に活用しています。また薬膳で提供しているお米は近隣の農家さんから直接購入していますし、さらに食堂委託会社は和歌山市で知られている居酒屋を数店舗経営する中心屋グループなのですが、そこのちゃんぽんも食堂で提供されるので、職員に大人気なんです。」(宇都宮病院/宇都宮越子理事)
このように、同院では関西広域連合エリア内産の食材利用頻度はかなり高いとのことです。
関西広域連合エリア内産の食材を職員食堂で使用することで、健康になるだけでなく、コミュニケーションが活性化され、より職員同士のチーム力が向上することが期待されています。
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関西広域連合広域産業振興局 農林水産部
〒640-8585
和歌山市小松原通1 丁目1 番地
和歌山県農林水産部 農林水産政策局農林水産総務課内
電話番号:073-432-0151 ファックス:073-433-3024広域産業振興局 農林水産部へのお問い合わせはこちら