暮らしのなかに、自分たちがつくったものが置かれる嬉しさは格別暮らしのなかに、自分たちがつくったものが置かれる嬉しさは格別

METAPHYS×TOTT 松田安鐵工所(鳥取県)

鋳肌の風合いが美しい、ミニマルな鋳物インテリア。

大阪の株式会社ハーズ実験デザイン研究所が手がけるデザインブランド「METAPHYS」と鳥取県企業連携ブランド「TOTT」がコラボして生まれた鋳物のインテリア雑貨。鋳肌の持つ風合いとミニマルな幾何学な造形がどんな雰囲気にも溶け込むのが魅力です。製作したのは鳥取市にある明治30年創業、120年もの歴史を持つ鋳鉄製造会社の松田安鐵工所。

鋳造と加工は分業制であることが多く、同社のように鋳造から製品が完成するまでワンストップで手がけられる会社は少ないのだそう。「鳥取市ではうちだけ。3年前に鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクトに参加したのをきっかけに、自社製品を作ってみようというプロジェクトに声をかけてもらったんです」と当時を振り返る常務取締役の福嶋明子さん。これまで工業製品のみを扱ってきた同社だけに、デザイナーとの製品開発は難しかったと言います。

「鋳物は砂で型を取ったあと、砂を落とすためにタンブラストという機械に入れてガラガラ回すんです。なので、繊細すぎるデザインだと折れたり欠けたりしてしまう。実工程とデザインの上手い落とし所を探るのに、何度も木型を作って試行錯誤しました。カタチができたら、次は塗装。理想的なマットな黒を再現するのも一苦労でした。どれもシンプルですが、一つとしてスムーズではありませんでした。それだけに、満足いく仕上がりになりました」と福嶋さん。

手で持つ下部には熱が伝わらないような工夫がされた茶香炉や鋳物でありながら錆びない塗装が施された盆景高杯皿、お香の穴の大きさ、灰が落ちる広さまでこだわり抜いたお香立てなど、デザインだけでなく、使ってみて気づく機能性の高さは試作を重ねたからこその完成度です。

松田安鐵工所

〒689-1121
鳥取県鳥取市南栄町14
Tel.0857-53-4278
http://matsudayasu.jp

一つひとつ丁寧につくられる、熟練の技が求められる鋳型。

一つひとつ丁寧につくられる、
熟練の技が求められる鋳型。

木型から造形した鋳型は、鋳造(溶けた鉄を流し込む作業)後崩し砂は再利用し、毎回一から作ります。手先に神経を集中させ左右のバランスをとりながら抜型する工程は、熟練の技が必要になります。中空部分の型となる中子と呼ばれる砂型は炭酸ガスで固めて一つひとつ成型します。

溶けた高温の鉄に負けない砂と煉瓦は鋳造に欠かせない存在。

溶けた高温の鉄に負けない砂と
煉瓦は鋳造に欠かせない存在。

松田安鐵工所ではコークスの燃焼熱を利用する溶解炉はキューポラを使用。1500度もの熱から炉本体を守るため内部の耐火煉瓦を毎回張り替え作業を行います。長年培われた熟練者の勘と技が光ります。鋳型には、耐久性、耐火性、流動性に優れた粒度の高い珪砂を使用。

試行錯誤の末たどり着いた、「落ち着いた艶消しの黒」色。

試行錯誤の末たどり着いた、
「落ち着いた艶消しの黒」色。

「落ち着いた艶消しの黒」を再現するためにひときわ苦労したという塗料。あれでもないこれでもないと試作を重ねた結果、茶香炉には鍋用の耐熱塗装が採用されています。反対に盆景高杯皿には錆びないよう耐水性のものを使用。同じ黒でも、用途によって使い分けられています。

METAPHYS×TOTT - 松田安鐵工所(鳥取県)

無駄のない美しいデザインと
鋳肌の風合いが織りなす
ゆたかな暮らしのかたち。

大阪のデザインブランド「METAPHYS」と鳥取県企業連携ブランド「TOTT」がコラボして生まれた鋳物のインテリア雑貨。
写真上段右から、ほうじ茶やアロマオイルの香りが楽しめる鋳鉄製の茶香炉「saen」。上段中は、鋳鉄の重みを活かし片手で切れる「テープカッター」。上段左、苔や苔玉、エアープランツなど、根の張らない植物を置いて鑑賞する高杯盆景皿「qubon」。下段の2商品とも、鋳肌を生かしたシンプルなデザインながら機能性の高いお香立て「quolo」。

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