違いの分かる人に、熟練のろくろの技で削り出す逸品を違いの分かる人に、熟練のろくろの技で削り出す逸品を

銘木筆記具「雲舟」 平井木工挽物所(大阪市)

銘木とクラフトマンシップから生まれる
世界でひとつだけの筆記具

天然の銘木が持つ味わい豊かな木目と、心地いい手ざわり。そのなめらかで美しいフォルムに、思わずしげしげと見入ってしまう「雲舟」シリーズの筆記具を作り出す平井木工挽物所の平井守さんは、15歳でこの道に入り55年という大ベテラン。昔ながらの「ろくろ」で木材を回転させながら、「シャカ」と呼ばれる刃物を操って、自在にシルエットを削り出す挽物師です。

「うちは木が持っている本来の個性を活かすために、ペンの軸・首・キャップの3パーツをひとつの木塊から削り出します。違う部位を継ぎはぎしないから、木目が揃って美しいし、ひとつとして同じものがないんです」。

かつてはメーカーの下請け仕事で、傘の持ち手などを作る日々を過ごしていましたが、平成15年頃から木工関係の仕事は加工賃の安価な海外に流れ始めました。さらに追い打ちをかけるように平井さんを襲ったのが仕事中の事故。機械に切断された指3本を縫合する大手術を受けて1か月の入院を余儀なくされた時には、これで職人人生も終わったと思ったそうです。

「不思議なもんやな。それでも家に帰った翌日には、まだ包帯も取れてない手で仕事場に立ってた」と平井さん。

その頃、失意の底にあった平井さんに、ある高級筆記具の軸を作る仕事の依頼が舞い込みます。「こんな手の込んだ細工は、ほかに頼めるところがない」という言葉を聞いて、平井さんは自社ブランド「雲舟」を立ち上げることを決心。文具のネット販売を行っている会社を探して、慣れない営業に回りました。やがて人気に火がつくと、メディアに取り上げられることも一気に増えました。自らの作ったものが消費者に支持される手ごたえが、平井さんの元気の源。「健康が続くかぎり仕事したいね」。平井さんはそう言って朗らかに笑いました。

平井木工挽物所

〒544-0004
大阪府大阪市生野区巽北3-1-24
Tel.06-6752-3875
http://hirai-woodturner.com

作業はまず銘木を切り分けるところから。

作業はまず銘木を
切り分けるところから。

最初の工程は、電動のこぎりを使って銘木を約2cm角の角材に切り分けること。次にその角材を機械で削って丸い筒状にしてから、1本の筆記具の軸・首・キャップになる部分を切り分けます。これによって、ひとつながりの木材から1本の完成品ができるというわけです。

自作の刃物を使って魔法のように形を削り出す。

自作の刃物を使って
魔法のように形を削り出す。

最初の工程は、電動のこぎりを使って銘木を約2cm角の角材に切り分けること。次にその角材を機械で削って丸い筒状にしてから、1本の筆記具の軸・首・キャップになる部分を切り分けます。これによって、ひとつながりの木材から1本の完成品ができるというわけです。

目止めにシーラーを塗り丁寧に仕上げ磨き。

目止めにシーラーを塗り
丁寧に仕上げ磨き。

削り上げた本体にはシーラーを塗って目止めし、さらに万年筆には人工漆を重ね塗り。その後丁寧に磨き上げます。銘木本来の味わいを壊さないため、キャップに金属フックをつけないのがこだわり。使い込むほどに木目が味わいを増し、持ち主の手にしっくりなじんでいきます。

銘木筆記具「雲舟」 - 平井木工挽物所(大阪市)

国内外の銘木や鹿の角など、
素材の個性を楽しむ万年筆&ボールペン。
特別なギフトにふさわしい桐箱入り。

屋久杉や黒柿といった日本固有の銘木から、紫檀や黒檀などさまざまな種類から選べます。万年筆のペン先は14金かスティール金メッキか選ぶことができ、14金タイプのみ、西陣織のペンケースや銘木ペンレストがセットされています。万年筆(インクカートリッジとコンバーター付き)、ボールペン(インク芯付き)それぞれ価格は素材により異なります。

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