陶器は錆びない、劣化しない、素材として、無限大の魅力がある。それをもっと生かしていきたい 陶器は錆びない、劣化しない、素材として、無限大の魅力がある。それをもっと生かしていきたい

旋光 艸方窯(滋賀県)

信楽が生んだ新しい陶器
光るペンダントライト

信楽は大きなものを陶器でつくることにかけては日本一の技術を誇る焼き物の産地。現在でも植木鉢や傘立てなどをつくっています。その信楽にある信楽窯業技術試験場が透ける陶器「信楽透器」を開発したのはおよそ平成20年頃のこと。当時、そのニュースを新聞で見た艸方窯の奥田芳久さんは自分の目を疑ったと言います。「陶器が透けるわけがない。でも本当ならこんなすごいことはない」とその足で試験場に行き、その面白さに惹かれ、自分で商品化をしたいと思ったそうです。

「当時、自分の中で省エネ・エコがキーワードでもあり、LEDがちょうど発売された頃のこと。信楽透器とLEDを組み合わせたら面白いんじゃないかと思ったんです」。また、衛生陶器の製作をしていたこともあり、「光る洗面器」をつくってみたらどうかとひらめいたそうです。それまで脇役だった洗面台のイメージをがらりと変えることのできる画期的なものでした。そのアイデアは日本国内にとどまらず海外でも大好評。「フランスの展示会でも多くの方に好評でした。ヨーロッパの水回りは暗いところが多いので、海外でも需要があると思います」と確かな手応えを掴んだ奥田さん。

電気スタンドとしても使える2wayのペンダントライト「旋光」も信楽透器を使ったもの。陶器ならではの白い滑らかな肌が織りなす幾何学模様はオブジェとしてもインテリアに最適。また、明かりが灯ると陰影が生まれ、豊かな表情を楽しむことができます。

「今後はもっと陶器で新しいものを生み出したい。誰もやったことがない、見たことがないものをつくり出すのが何よりも楽しい」という冒険好きの奥田さんの挑戦はまだまだ続きます。

艸方窯

〒529-1851
滋賀県甲賀市信楽町長野925
Tel.0748-82-1619
http://souhougama.com

信楽窯業技術試験場開発の光に透ける陶器「信楽透器」。

信楽窯業技術試験場開発の
光に透ける陶器「信楽透器」。

信楽透器は信楽窯業技術試験場で開発された新しい土。通常、光を通す磁器に対して、陶器は透光性がないというのがそれまでの常識でした。それを覆し、従来の陶器より3倍の透光性があり、なおかつ従来の磁器と同様にろくろや鋳込みによる成型ができる画期的なものです。

鋳込み成型で生み出される、繊細で複雑なデザイン造形。

鋳込み成型で生み出される、
繊細で複雑なデザイン造形。

ペンダントライトは鋳込みという技術で作成。石膏型に、独自に調合し撹拌した信楽透器の生地を流し込むことで、石膏が吸水し、型に沿って着肉します。湿度や気温など気候によって調合から流し込み時間まで変わってくる繊細な作業。長年培われた経験と勘がものをいいます。

明かりを灯すと表情が変わる、鋳込み成型ならではの肉厚差。

明かりを灯すと表情が変わる、
鋳込み成型ならではの肉厚差。

鋳込み成型でつくられたペンダントライトは、陶器の肉厚に差が生まれ、明かりを灯すと美しい陰影を映し出します。幾何学ながら表情豊かなデザインは地元で活躍するプロダクトデザイナー・南政宏さんとの共同開発。いつまでも眺めていたい、飽きのこない造形が魅力です。

旋光 - 艸方窯(滋賀県)

天井から吊り下げても美しく、
机の上に置いても美しい。
光が透ける陶器の2wayライト。

信楽窯業技術試験場が開発した光が透ける陶器「信楽透器」を使った艸方窯のペンダントライト「旋光」。天井から吊り下げてペンダントライトとして使う以外にも、据え置き型の電気スタンドとしても使えます。明かりをつけないときも邪魔にならない美しいフォルムと陶器の質感が魅力です。

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