歴史ある和泉木綿を生かし、糸使いや柄・デザインで新しい息吹を吹き込みたい歴史ある和泉木綿を生かし、糸使いや柄・デザインで新しい息吹を吹き込みたい

手拭い・絞りマフラー 平山繊維(堺市)

糸や織り使いで変わる
色柄とのコラボレーション

600余年前の室町時代、この地で綿の栽培を行ったのが起源といわれ、日本最大の白木綿産地に発展した大阪・泉州地方。その綿を紡ぎ、江戸時代に生まれた「和泉木綿」は全国に名を馳せるほどに。平成になって和泉木綿は白生地から脱却し、主に手拭いや暖簾など、その独特の織り巾(50cm以下)を生かした製品を多数担ってきました。

大正8年創業(令和元年、創業100周年を迎えました)の平山繊維株式会社は現在三代目が切り盛りする和泉木綿の老舗。織り工場では約50年間稼働し続けている25台の織り機が和泉木綿を紡いでいます。
「織り方というのはだいたい全国、世界各国見てもほぼ一緒。でも、糸を変えると素材感が変わる、そして染め方を変えると、製品は新しく生まれ変わります」と代表の平山康夫さん。

工房には、商品ごとに織り方や糸を変えて素材感を変えているストールや衣類、手拭いや暖簾などが並び、和泉木綿をベースにした商品たちが違った表情をのぞかせます。
厳選した綿糸を軸に他の繊維素材を1本1本ていねいに撚りあわせ、織り機で織りあげた木綿。そのうえに、大阪府の伝統工芸である染め技法「注染(ちゅうせん)」で伝統工芸士の手によって丹念に染め上げられたシャツ「アロハコレクション」は、モダンな表情を感じさせる1枚。長年培われた和泉木綿をベースに、新しい商品が生まれています。

「木綿は人間の歴史のなかで一番使われている汎用性がある素材。それだけに庶民的なイメージがあるものだけれど、どうせ作るなら長く使えるいい品物を作っていきたい」と平山さん。柄の面白さを生かしたり、糸使いや素材の表情を変えたりしながら、伝統の織りを現在も紡いでいます。

平山繊維株式会社

〒590-0813
大阪府堺市堺区神石市之町16番16号
Tel.072-261-9425
http://izumimomen.com

繊維の一大産地である大阪・泉州地方

繊維の一大産地である
大阪・泉州地方

およそ600年前の室町時代、この地で綿の栽培を行ったのが起源といわれ、江戸時代には、この綿の実を手紡ぎ・手織りした木綿が堺の石津川の清流で漂泊されるように。明治時代には、日本初の官営紡績工場が泉州・堺に設立され、日本綿織物産業の中心地となり発展。

半世紀動き続ける織り機全25台が毎日稼働

半世紀動き続ける織り機
全25台が毎日稼働

上下に2分されたタテ糸の間にヨコ糸を走行(往路)させ、続いて上下のタテ糸を入れ替えてヨコ糸を走行(復路)させることで仕上げる和泉木綿。1つの織り機で1日に40m。大量生産に走るのではなく、伝統の織り方で良質の木綿を日々生みだします。

職人の目視による検反を経て精練、漂泊、乾燥して仕上げ

職人の目視による検反を経て
精練、漂泊、乾燥して仕上げ

織り機で織られた布は、出来上がり次第、その場で検品。生地の裏側から光を透過させて欠点の有無を目視、等級付けします。その後、糊抜き、精練、漂泊、化粧晒、水洗を経て、遠心脱水して乾燥。仕上げは2~3反分を丸巻きに。

手拭い・絞りマフラー - 平山繊維(堺市)

和泉木綿100%をベースに
素材感や柄・デザインで
商品の個性を打ち出した商品たち

しわ加工用の糸である「強撚糸」を先染めした、絞りマフラー。
「アロハシャツシリーズ」を織りたたんだシャツの形で包装した、ハル型手ぬぐい(36×90cm)。
同じ和泉木綿でも、糸や柄デザインで表情の違う商品が誕生する。
現在ウエブショップでの販売のみ。

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