デザインマッチ
MATCH DESIGN FACTORY(兵庫県)
日用品から趣味性のある雑貨へ
アイデアで切り拓く、マッチのある暮らし
ポップな色使い。趣向を凝らしたロゴや図案。かつて暮らしの必需品であったマッチは、その実用性もさることながら、小スペースにデザインの遊びを詰め込んだ、自由なメディアとしての存在感がありました。そんなマッチ産業ならではの文化のかたちを、次の世代にも伝えたいと願うのが、創業以来80年の歴史をもつ神戸マッチ株式会社。中身となるマッチの軸から頭の成分にいたるまで、自社でオリジナルマッチを作ることができるのは、今や同社を含めて、国内でたった3社しかないといいます。
その技術を生かして、飲料メーカー伊藤園とコラボした「茶殻入りマッチ」や、昔のマッチ箱ラベルを復刻した「レトロマッチ」など、数々のアイデア商品を世に送り出しているのが3代目嵯峨山社長。
その思いは、独自に展開するレーベル「マッチデザインファクトリー」の品ぞろえを見ても明らか。マッチだけでなく、Tシャツやキーホルダーなどもラインアップされ、かつてマッチが発信していた自由な創造性を、現代のライフスタイルに甦らせようとしています。
「マッチのマーケティング戦略について、大学のゼミと一緒に考えようという取り組みも始まるんです。テーマはデザインと用途展開。マッチを使わずに育った世代から、どんなアイデアが飛び出すか、楽しみですね」。
MATCH DESIGN
FACTORY
(神戸マッチ株式会社)
〒671-1561
兵庫県揖保郡太子町鵤414番地
Tel.0792-77-0421
http://www.m-d-f.jp
軸から頭まで、自由に
カスタムできる生産力
マッチ生産は姫路の昔ながらの地場産業で、国内で生産されるマッチの約70%を占めます。軸が長めだったり、着火時に硫黄の匂いがしないよう成分を調整したりと、オリジナル商品を作れるのが神戸マッチの強み。日本製マッチは火のつきがやわらかく、バチバチしないのが特長とか。
地元の人々の
働きに支えられて。
工場は機械化されているとはいえ、やはり各工程において、人の目と手で確かめる品質管理が欠かせません。仕事の確実性とスピードを両立できるのは、長年の経験があってこそ。地元の人々の働きに支えられてきた企業として、地域の暮らしに貢献したいという思いも持ち続けています。
マッチ箱の印刷から
組み立てまでおまかせ。
神戸マッチの製品は、6割は国内向け、残り4割はヨーロッパや北米、オセアニアなど海外にも輸出されています。海外向け商品も、マッチ箱の印刷から受注しており、発注国のクライアントからデザインデータを受け取って印刷し、組み立てて中身を詰めて送り出します。
明治・大正のマッチラベルを
復刻したレトロマッチをはじめ、
ユニークなオリジナル商品が勢ぞろい。
「昔のマッチラベルデザインをプリントした「レトロデザインTシャツ」は、神戸のアートディレクターによる発案。
オリジナルマッチは、「レトロ缶マッチ」、丹波の間伐材を使用した「森のマッチケース」、伊藤園とのコラボから生まれた「茶殻入りマッチ」(12箱入り)、擦った時の匂いがしない「ピュアナ」、「レトロ箱マッチ」(5個入り)など豊富。